りょうちんのシンプル思考日記

投資・ビジネス・テクノロジー・スポーツなどについて、日々のインプットをシンプルにアウトプットすることを目指すブログ

アップル次第の鴻海工業:上場後初めての減収

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日経新聞に「鴻海、上場来初の減収、昨年2.8%減、アップル不振。」というタイトルの記事があった。

鴻海は、受託製造最大手の会社で下請け事業を営んでいるわけだけど、アップルからの受注が多いのは有名だと思う。そして、下請けだけやっていてもアップサイドが限られてきてしまうので、独自ブランドがあれば良いな〜と思っていた所にシャープを買ったという状況だ。

あと、労働環境の悪さで有名だ。工場で何人も自殺者が出ていた。でも特に問題なく今も会社は巨大企業として存在しているけど。電通も同じだろうな。

電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の2016年の連結売上高は4兆3569億台湾ドル(約15兆7800億円)と、前年比2・8%減少した。1991年の上場以来初の減収となった。受託生産する米アップル製品の販売不振が響いており、成長モデルの転換が急務になっている。

25年間はひたすら増収を続けてこられたわけだけど、アップル製品の販売不振で2016年度は減収になったとのこと。アップル製品は販売不振と言っても、全然売れなくなっているわけではなく、そこそこは売れているわけだけど、今までみたいな爆発的な人気がなくなっただけだ。予想はできていたことだろうから、今後の成長のための次の一手がシャープということなのだろう。

2.8%減なら率としては大したことないような感じがするけど、額で言うと約4500億円程減っているわけで大きいと思う。4500億円というと、サイバーエージェントの売上の1.5倍くらいの規模だ。

 

10日夜に昨年12月の月次売上高を開示し、16年通年の売上高も判明した。中国の景気減速とアップル製品の不振が重なり、特に年前半の苦戦が厳しかった。リーマン・ショック後の09年でさえも0・4%の増収を確保したが、上場以来の連続増収が15年までの25年で途切れた。

リーマンショックのときも増収だったのは凄いな。アップルのおかげだったんだろうな。iphoneが世に出てきて3年目くらいか。だんだん広まっている時で、運が良かったな。

 

アップル製品の受託生産が売上高全体の5割を超える。特にスマートフォンスマホ)「iPhone」の販売動向に左右される傾向があり、15年秋発売の「6s」の不振が打撃となった。

アップル製品の受託生産が売上全体の5割はびっくりだな。約7兆8,900億円くらいがアップル製品なのか。アップルへの依存度がむちゃくちゃ大きい。不振でもこの額というのもびっくりだけど。

アップルの次回製品がどうなるのか期待だ。iphoneは、もう良くて現状維持かな〜と思うけど。

 

昨年12月の月次売上高は4496億台湾ドルと、前年同月比9・8%増だった。ただアップルは17年1~3月に前年同期比1割程度のスマホの減産を実施するとの見方もあり、予断を許さない。
 鴻海は規模のメリットを追求してコストを引き下げる大量生産のモデルで成長してきた。ただ主要生産拠点の中国で人件費上昇が続くなど、アップルの不振以外にも逆風は強まっている。事業モデルや生産体制の見直しなど、成長戦略の転換が必要な局面に来ている。

とりあえず、2017年前半は減収になりそう。更に、中国人の人件費高騰も大きいらしい。「メリットを追求してコストを引き下げる大量生産のモデル」・コスト管理は、昔は日本企業が一番得意だった所なんだろうな。それを台湾に持ってかれたわけだけど。

鴻海のことだから、既存の事業の見直しで対応していくんだろうな。あとシャープをまるまる連結させた場合は、2兆数千億円が売上に足されるわけだけど、今回の数字に既に含まれているのかな?これから足されるなら10%〜15%くらいの増収効果になるのかな?利益は下がりそうだけど(・_・)

当面は良くて現状維持で、成長局面は何年も後になりそうな気がする。

 

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