りょうちんのシンプル思考日記

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マイクロソフトに1986年3月14日に投資していたら

今は大企業になっている企業を、IPOしたばかりの時に買っていたらどのくらいのリターンが得られるか気になることがあるので、どんな感じになるか考えてみた。今回はマイクロソフトだ。

Microsoft Investor Relations

 

目次

 

マイクロソフトの株価 

マイクロソフトの株価は1986年3月14日0.1ドル(分割考慮後)だった。

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2016年12月30日の株価は62.14ドルだ。

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30年間で621.4倍(62,140%のリターン)になっている。CAGR(年平均複利利回り:Compound annual growth rate)で言うと23%以上ということになる。 資産が30年間毎年23%増えるということで、銀行に預けた場合と比較すると物凄いリターンだ。

90年代後半から株価が跳ね上がっていて、99年のITバブルの時は58.72ドルになっている。ここから下がり続けて、2013年くらいからまた右肩上がりになっている。

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1999年12月23日に投資していたら、2016年12月30日まで17年間保有しても、約1.06倍にしかならないし、CAGRだと0.33%だ。数字上はギリギリプラスな感じだけど、アメリカ在住の人の場合、インフレ率を考えたらマイナスだろう。日本在住の場合は、デフレ+為替を考えるともうちょっとプラスだと思う。

 

マイクロソフトの配当金

配当金はどうだろうか?

Microsoft Investor Relations - Dividends and Stock History

このリンク先に、マイクロソフトの配当履歴が全て記載されている。ちなみにマイクロソフトは、2003年に初めて配当を始めた。それまではとにかく事業に投資していたけど、もうこれまでのような成長はできないという判断から2003年から株主還元を行うようになった。アメリカ企業がよく行う合理的判断だ。

今の所マイクロソフトは、毎年配当金の金額を上げている。2017年は0.39ドル✕4回で、1株あたり1.56ドルになりそうだ。

配当金が1株あたり1.56ドルだと、

1986年3月21日0.1ドルで購入した場合⇒配当利回りは1,560%

2016年12月30日62.14ドルで購入した場合⇒配当利回りは2.51%

になる。

 2.51%はよくある配当利回りだけど、1,560%は物凄い数字だ。

 

まとめ

1986年3月14日に1万ドル投資していたら、現在621万4000ドル(約6.6億円)の資産と、15万6000ドル(約1669万円)のキャッシュを手に出来ていた。しかもキャッシュインは、その後も(おそらく当分右肩上がりで)毎年続く。

結局、「いつ」というのが非常に大きい結果をもたらすことがよくわかる。ITバブルに踊らされて買った人は、大したリターンを得られていないわけだし、スティーブ・バルマー時代に売ってしまった人は、その後のサティア・ナデラ時代のプラスを享受できなくなってしまったわけだ。

マイクロソフトは企業名の通りソフトウエアを開発する会社なわけだけど、これは主にオフィス製品やOSなどを開発・販売している話だ。会社設立当初はインターネットは一般的ではなく、90年代後半になってgoogleなどのネット企業が登場し、マイクロソフトはネット時代に対応できず衰退するのではないかという予測をした人もいただろう。googleスプレッドシートが登場した時、OSSのオフィスが登場した時、アップセットが起こると予想したもいただろう。

また、スティーブ・バルマースカイプ買収など、意味がわからない経営をすることに対して不安を感じた人もいただろう。

そんな中で、最初からずっと売らずに持ち続けている人は、とても大きなリターンを得ている。未だにテクノロジー業界の巨人は、物凄いキャッシュを稼ぎ続けている。

インカムゲインで1,560%、キャピタルゲイン62,140%のリターンを得たいのであれば、忍耐も必要だ。

 

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