NECのキャッシュフロー管理
NECがM&A資金を捻出するために資金回収を早めるという記事があった。
NECが資金効率を高める。原材料費を払って製品の代金を回収するまでの期間を、2019年3月期に50日台前半と前期比で10日ほど短くする。海外の現地法人で債権回収の専門組織を拡充するなどして資金の管理を徹底。3年後に純現金収支(フリーキャッシュフロー)で1000億円の黒字を確保し、M&A(合併・買収)などの成長投資に充てる。
記事の書き方の問題なのかどうかわからないけど、「NECが資金効率を高める。」という断定した表現なのはなぜだろう?仕入先と顧客というステイクホルダーが存在するわけで、自分たちが支払いは遅くし、回収は早くしたい、と言ったから出来る話ではないと思うけど。
昔、日産のカルロス・ゴーンが、部下から仕入先への支払いを伸ばしてはどうかと提案された所、そんな事したらその分の価格を上乗せされるだけだと一蹴したということを聞いたことがある。
バランスの問題だと思うけど、NECはあまり偉そうなことを主張したら総スカンを喰らうのではないだろうか?
代金回収に時間のかかる大型システムについて、開発の進捗などに応じて段階的に代金を受け取る契約を増やす。海外で東南アジアの現法に続き他の現法でも債権回収の組織を設け、顧客の信用リスクを見極めて支払いの停滞を防ぐ。
進捗に応じて代金を回収するのは当たり前な気がするけど、今までそういう契約が少なかったのかな?国ごとに商習慣が違って難しかったのだろうか?
「債権回収」という表現を使用しているけど、実際は売掛金の回収ではないだろうか?これって、「債権回収の組織」を設ける話ではなく、営業マンの仕事の範疇で済む話ではないのかな?
同社は今期から3年間でM&Aに2000億円を投じる。低金利下で資金調達がしやすい環境だが、「これまで以上に金利や為替の先行きは不透明。成長資金を自ら生み出していく必要がある」(川島取締役)としている。
3年間という期間を決める・M&Aに使用する金額を決める、というのは何なんだろう?こういうの見ると、変な数値目標だといつも思う。
価値>価格だと判断できたらM&Aすべきではないだろうか?そしてその場合は、借入などでレバレッジを掛けても良いのではないだろうか?
とりあえずフリーキャッシュフローの増大というのは大事だとは思うけど。
外部コンサルとかにこういう事を言えって、提案されているのかな?
まあ全体的にアホっぽい記事だな。。。。
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