りょうちんのシンプル思考日記

投資・ビジネス・テクノロジー・スポーツなどについて、日々のインプットをシンプルにアウトプットすることを目指すブログ

新卒一括採用は無くなるのだろうか。

日本オラクルは2015年4月入社の新卒採用を一括採用ではなく、一本釣りで採用するように変更したらしい。

以下、日経産業新聞の記事。

日本オラクルは2015年4月入社の新卒採用活動から、一括採用をやめて学生と個別に接触する「ダイレクトリクルーティング」に切り替えた。交流サイト(SNS)や電話インタビューを通じて絞り込んだうえで面接に進む。1人の担当者が同社の事業モデルになるべく合った学生を探す。内定辞退は一括採用の5分の1、採用活動にかかる費用は10分の1になったという。

 内定辞退は80%減って、費用は90%減ったなら、一本釣りをやらない理由はないよね。

SNSで友達に
 8月後半、日本オラクルでは17年4月入社の新卒生の最終面接が終わりを迎えようとしていた。そのころ、人事本部採用企画部の西村航氏は18年3月に卒業する予定の大学生の情報を集めていた。使うのはSNSの「フェイスブック」と「リンクトイン」だ。
 西村氏の肩書はCampus Recruiter。日本オラクルの人事部門で唯一の新卒採用担当だ。SNSのコミュニティーなどで就職を控えた大学3年生らと「友達」になることから個別の接触が始まる。
 SNSでのやり取りを通じて電話インタビューの約束を取り付ける。30分間から1時間の電話インタビューで見込みのありそうだった学生を面接に呼ぶ。面接は技術職と営業職でいずれも原則3回で、面接を経て内定を出す。今年4月は52人が入社した。

 フェイスブックで友達になるのは、学生側からすればうざいだろうな。だからリンクトインみたいなビジネス向けがあるわけで、そちらを利用すれば良いだけだけど。wantedlyもsns化しているけどどうなるのかな?今はwantedlyはスタートアップ界隈でもてはやされているだけで、大企業が触手を伸ばすのはまだまだかな?まあ、大分時代は変わったような気もするけど、昔から大学の研究室から教授の紹介で就職するなど、スキルベースやコネクションから一本釣りで採用することはあったわけだから、それがやりやすくなっただけという話な気もするけど。

13年4月入社までは一般的な一括採用をしていた。就職情報会社に広告を出したり、合同会社説明会に出たりして告知して募集し、試験を経て面接に進んだ。14年4月入社の採用で、面接の直前までの工程にダイレクトリクルーティングを取り入れ、翌年から全面的に切り替えた。

 就職情報会社への支払いは、そのまま削減されたわけだ。逆に言うと、就職情報会社の売上はそのまま減ったことになる。

SNSでは志望する仕事の内容などをもとに見込みのある学生を探す。年明けから電話インタビューを本格化させ、5~6件の電話をかける日もある。これと思った学生には西村氏が面会に出向くこともある。

1日 5〜6件しか電話しないのか。100件とかするのかと思った。一回の電話で、長時間じっくり話し合ってくれるのかな?その方が、お互いメリットはあるだろう。

日本で慣例になっている一括採用では、学生が複数の企業から内定を得て最終的に1社に絞ることが多い。その際は業種よりも企業の知名度や待遇を優先しがちだ。ダイレクトリクルーティングは米本社が先行して取り入れており、日本でも試しに導入したところ、一括採用に比べて内定辞退が少なかった。

 アメリカは完全にコネ社会と聞く。欧米はスキルベースで採用するらしいし。確かに何が出来るのかもわからない学生をとりあえず一括採用するなんてお互い非合理的だと思う。まあ、アメリカの場合は、コネ入社でも無能なら解雇にするだけで、結局実力がないといけない。日本は解雇規制があるから、簡単に辞めさせられない。だから組織が硬直化していくのだろうけど。

デジタルに強く
 SNSを積極的に利用する学生はデジタル機器やサービスを駆使する人が多いと予想される。人事本部長の遠藤有紀子執行役員は「当社の事業にふさわしい『デジタルネーティブ』の学生が母集団に多くなる」と指摘する。このため仕事の内容と本人の資質とのミスマッチが自然に少なくなる。
 ダイレクトリクルーティングに切り替えると、2~3人いた同社の新卒採用担当は西村氏1人になった。広告料を払って告知する必要もなくなった。
 日本の大手企業で一括採用をやめる例はまだ少ない。遠藤氏は「大きな決断だった。採用する規模にもよるが、新しいことをやる会社の方針があったので踏み切れた」と話している。

 外資だから思い切ったことができたということもあるのだと思う。他にも経団連にいない企業ならやりやすいのではないのかな?採用担当の仕事が減るからやりたくないのかな?

後もう少ししたら、一本釣りと一括のハイブリッド採用とか言う所が出てきそう。リクルート辺りが、良いとこどりなど耳障りの良い言葉を並べて、大企業がその手法をとりあえず採用し、ある程度したらまたリクルート側からそれではダメだとコンサルティング料を取るとか。

まあ、組織作りなんて絶対的な解は無いから、企業がそれぞれのステージで自分たちで考えて対応していくのが良いだろうな。

 

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