りょうちんのシンプル思考日記

投資・ビジネス・テクノロジー・スポーツなどについて、日々のインプットをシンプルにアウトプットすることを目指すブログ

大きな組織と小さな組織の2分化と生存方法

日経新聞に「VAIO、小兵でも稼ぐ、販売40分の1、今期増益へ―製品特化、開発と製販一体」という記事があった。

パソコンメーカーのVAIO(バイオ、長野県安曇野市)は26日、2016年度の経営方針を発表した。ソニーから分離して3年目。前期は営業黒字化を果たし、今期は増益を見込む。市場の逆風が強まるなか、販売がピーク時の約40分の1で国内シェア2%の「小兵」がどう勝ち残るのか。

 「今は他社との統合や提携の話はない。未来永劫(えいごう)単独で生きていける」。東芝富士通のパソコン事業との統合構想は今春破談したが、VAIOの大田義実社長は都内で開いた記者会見で自信を見せた。
 15年の国内パソコン出荷は19万台(IDCジャパン調べ)で海外向けはわずか。ソニー時代は10年度に870万台だった。設備や人員のリストラを進めたとはいえ、規模がこれだけ縮小すれば量産効果も激減する。だが、開示している12年度以降続いていた営業赤字は15年度に脱し「今年度は増益を見込む」。
 国内のパソコン市場は15年に14年比約3割減と厳しい。黒字を確保できるのは、小さいならではの強みを生かすからだ。

一方、大手は苦戦が目立つ。国内2位の富士通は15年度に「3桁(億円)の赤字」を計上し、同3位の東芝は事業の大幅な縮小に追い込まれた。利幅が薄い標準的な機種で価格競争に巻き込まれたり、機種が多すぎて収支管理ができなかったりしがちだ。ソニー時代のVAIOも同様だ。

 VAIO社では一人の担当範囲が広いらしい。何年か前のシャープの経営危機時に、シャープを退職したエンジニアのおじさんが、アイリスオーヤマに転職して家電を作っているというニュースをやっていたが、そのおじさんが言うには「シャープ時代は20人程度でやっていた業務をアイリスオーヤマでは一人でこなしています」と言っていたのを思い出した。どう考えても、非合理的かつコスト高になったら勝てなくなるよね。。。

 

会社を経営する視点から言えば、生き残るだけなら小さな組織で回していたほうが楽だ。自分の目が届く範囲で経営すれば良い。その一方で、社会に大きな影響を与えるような仕事はできないだろうと思う。なんか特許取って、それが世界中で使われるとかならアップサイドは無限なわけで別だけど。

 

今後もM&Aなどで、大組織はより大組織になり、中堅企業は無くなっていくのではないかと思う。大組織と中小零細企業・個人事業主の2極化が進む。大組織と言っても、何をもって大組織と言うかの定義があると思うが(売上規模とか資本金額とか)、雇用人数はテクノロジーのおかげで減ることもあるかもしれない(前向きに言えば労働から解放されるということだ)。組織の生存と個々人の生存があるわけだ。

 

自分がどういう生き方ならできるか・したいかでどちらの組織に所属するか、自分で考えて自分で意思決定して自己責任で生きていけば良いんだろうなと思う。大きな組織に所属する場合は、マネジメント層なんて、テクノロジーを学んできた&MBAホルダーの超エリート層だらけで、普通の人には出世は難しいだろうな。現場レベルで良ければ所属はできるけど、それもいつ何かにとって変わられるかわからないけど。悪い言い方をすれば使い捨てなわけで。一方、小さな組織に所属したらしたで、いつ潰れるかはわからない可能性もあるけど、変化には対応しやすい分サバイブしやすいのではないかと思う。労働環境は大手よりは良くないくせに、求められる能力は高くなることもあるだろうけど。とりあえずは、個人の能力を上げ続けるとともに、どこに張るかを考えたほうが良いと思う。

こういうことを、小中学生の時に教えてもらえたら良かったな。。。時々、スポーツ選手が「夢を叶える」というようなテーマで小中学校で講演しているけど、自分だったら、夢を持つのも良いけど、自分が何ならできるか・好きか・得意か・熱中できるか・嫌ではないかということと、そのスキルをもってどこに張るのが良いかということを考えることが大事だ、ということをテーマに話したいな。

 

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